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8/23 八月納涼大歌舞伎 第三部

2008年08月24日
2008年8月23日『八月納涼大歌舞伎 第三部』@歌舞伎座

第三部

一、新歌舞伎十八番の内 紅葉狩(もみじがり)
     
     更科姫実は戸隠山の鬼女  勘太郎
              山神      巳之助
           従者右源太     高麗蔵
           同 左源太     亀 蔵
            侍女野菊     鶴 松
            腰元岩橋     市 蔵
             局田毎      家 橘
         余吾将軍平維茂    橋之助


二、野田版 愛陀姫(あいだひめ)

              濃姫  勘三郎
             愛陀姫  七之助
        木村駄目助左衛門  橋之助
          鈴木主水之助  勘太郎
              高橋  松 也
           多々木斬蔵  亀 蔵
            斎藤道三  彌十郎
           祈祷師荏原  扇 雀
           同  細毛  福 助
            織田信秀  三津五郎


今日は、両方とも船漕いじゃったから大きなこと言えないんだけど、
でも、つらつらと感想を・・・愛陀姫だけ、書いておこうかな。

一回見てから、他の人の感想だったりをネットで探して読んでみたりした。
野田色を感じている人もいれば、そうでない人もいる。
私はあまり野田さんっぽさを、この作品からは見出せなかったかなぁ。

ただ、思ったのが、
舞台美術と、衣装が、なるほど野田さんっぽいのかも。
堀尾幸男さんと、ひびのこずえさん。
お馴染みのお二人。

堀尾さんの、大きな屏風のような舞台美術。
始まりなんて、とくに「っぽい」。
中央にくるくると巻かれていた大きな屏風が、ぱーっと開くと、
そこにはもうにぎやかな町並みが。客席からも驚きの声。
屏風は裏返せば、お城になったり、川の流れになったりと・・・
場面転換も早いし、面白いんだけど、
なにぶん薄いので不安定なのが、そこかしこで気になった。
「あ!倒れる?!」と思う瞬間が、何度か。
そのたびに、集中が削がれる。でも面白いっちゃ、面白い。
そんな堀尾さんの舞台美術。

ひびのさんの衣装は、細かくは見れていないけれど、
印象的なのは色かなぁー
駄目助左衛門の衣装なんて、特に「っぽい」。
だって、足袋?が水色なんだもん。
あとは、民衆達の着物の色合いが。
個々として見たら普通だけど、全体としてみたらやっぱり「っぽい」色の集まりだと感じた。
歌舞伎として成立するんだけれど、
でも目新しさ、新鮮さを感じる色。

野田秀樹がどうこう、っていうよりも、
堀尾幸男とひびのこずえがどうこう・・・って舞台かも?『愛陀姫』。

過剰な期待がない状態で、今日は観劇。
木村駄目助左衛門ネタも、「うわ、ダメスケだって、ひどい名前!」でまず笑って、
それから、「きむ ラダメス けざえもん。ラダメスって入ってる!!」って展開に沿って、
気づいていけば、あぁ、確かに発見と笑いがあって、楽しいんだな~。

実は、福助さんと扇雀さんの二人はやりすぎじゃ?
って思っていたんだけど、それもそういうもんだと思ってみれば、楽しい。

2回目見て一番の収穫は、勘三郎さん。
1回目見たときは声の聞き取りずらさが気になって、
彼の演技を追う所まで気が回らなかったけれど、今日はちょっと注目して見てみた。
「うわー上手い~」ってのが、簡単な感想w
謎の灰色顔だし、お世辞にも美人とは言えないんだけれど、
でも濃姫は女性だ。
その女である濃姫を勘三郎さんは的確に演じていた。その事に今日気づいた。
勘三郎さんの女形が嫌いな訳じゃないけれど、
でも『愛陀姫』って作品の中だと、やっぱりあれは間違いだとは思うよ~
上手いんだけど、でもキャラが違うのは感じる。

橋の上での台詞はやっぱりあれが決め台詞。
綺麗に聞こえてくれば、野田さんらしい、良い言葉として、
もっと観客の胸に響くと思うんだけど、
今の時点では、勘三郎さんの感情の揺れが響くだけで、
言葉としては生きていないと思う。
七之助がもう少し年ととった時に、濃姫やってみても面白いかも~
面白いから、カンタをラダメスにしちゃえ。

前回、橋之助さんのラダメスについて触れてなかった気がするんだけど、
特に冒頭が良いな、と思う。
愛陀が好きで、その為に名を上げたくて、ソワソワして・・・
っていう若々しさとか、初々しさがあって、輝いてる。
モテるだろうな~っていう。(笑)

所々で登場する、芝のぶ氏の上手さも光る。
でも最後の巫女さんの化粧、あれ怖いw

『愛陀姫』、音楽に力を入れたそうなので、音楽も気にしてみた。
「あ、ここかー」って思う音楽は何曲かあったものの、
どれも使われ方が浅い。
せっかく出演者も良いって言っている音楽なのに、
観客として見てるだけでは印象に残らない。
ただのバックミュージック終わり。
そもそも録音だよね?
たまに太鼓の音とかが、録音に合わせて生で入っていたような。
録音でなくあの音が聞こえてきたら、ゾクゾクする何か力が生まれたんじゃないかなー
もったいないかもー。

中途半端過ぎに、『王家に捧ぐ歌』しか知らないのも、アレだよな。
オペラの『アイーダ』知らないもん、ワタシ。
知ってたら、見たことあったら、また見方も変わっただろう。
でも私は、知らなかった、と。

『愛陀姫』は野田演出だとか、オペラのアイーダだとかを全く意識せず、
勘三郎さんの濃姫に、ぐっと入り込むことができれば、見ていて楽しいかもしれない。
ほんのちょっとだけ、それができたので、1回目よりも今日のほうが楽しかった。
Comment
なつさん

私も先日観てきました。
堀尾さんの舞台美術のアイデアはいつも素晴らしいですよね。
今まで観た舞台で、美術が凄かったな~と思った作品は
ほぼ堀尾さんが美術担当でした。
(観る舞台が新感線や野田さんが多いからかも知れませんけど)

紅葉狩の勘太郎さんの踊りは綺麗でしたね。
舞台から遠い席だったのでオペラ越しで観たのですが、
勘太郎さんの踊りは思わず見とれてしまいました。
★ごまさん★
私も見る舞台見る舞台、毎回堀尾さんが舞台美術だったりしますw
最近ちょっと、違う人の名前を見るようになったけれど・・・
三谷さんとかも、堀尾さんなんですよね。

勘太郎は、初めて歌舞伎を観た時から、「この人に決めた!」と思った人で、
3年ぐらい前から、ほわんとした感じで好きな気持ちが続いています。
熱心に追いかけている訳じゃないものの、
ポイントポイントで見るたびに、「好きだな~」と思わせてくれて・・・
一生こういう好きが続けばいいな、って。
私も彼の踊りが好きです、特に。
でも演技も熱いと思ったら、飄々としてたりで、面白いですよー

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