FC2ブログ

4/2 身毒丸

2008年04月02日
出会えた喜びを最大限味わえ

2008年4月2日『身毒丸』@彩の国さいたま芸術劇場

作:寺山修司/岸田理生
演出:蜷川幸雄
照明:吉井澄雄
出演:藤原竜也 白石加代子
    品川徹 蘭妖子 石井愃一 中曽根康太 渡部駿太 日野利彦 マメ山田
    飯田邦博 福田潔 桜山優 KAI  本山里夢 秋山拓也 羽子田洋子 山口詩史
    村中玲子 妻鹿有花 中島陽子 太田馨子 難波真奈美 星野園美

3月12日→1回目


まざまざと運命というものを見せ付けられる。
『身毒丸』ってそんな舞台だと思った。

身毒と撫子が惹かれあうこと。
そして私がその瞬間、空間を共有していること、
全てひっくるめて「運命」の舞台。

極々稀にだけれど、空気に感情がこもる一瞬っていうのを感じるときがある。
今日、母選びの時、
母に選ばれた撫子と身毒が視線を合わせ、
お互いを求め、手を伸ばした、その指の先の空気。
そこに二人の運命が宿っていたような気がした。
密度の高い、濃い空気がそこにあった。

だけどその濃い原色の空気は、父の声でパッと鮮やかに散る。

そんなところから『身毒丸』って始まるんだ。

白石加代子と、藤原竜也の演技が憎い。
この二人、二人にしかわからないように視線を絡め、常にお互いを意識し合っている。
おそらくお互いに尊敬し合っているだろう二人が、
同じ高みに立ち、演技しているんですよ。
それを観客は見ることができる。こんな贅沢って他にあるだろうか。

私は今日、何がなんだかわからないけれど、
身毒を演じる藤原竜也と、撫子を演じる白石加代子の熱量に泣かされたんだと思う。
彼らが持っている力を目の当たりにして、
それがとても尊いもののように思えて、
作品が持つ力とか、そういうものは置いておいて、二人の力に涙したんだ。

なんか本当に凄いよ、藤原君も、白石さんも。
あんなに舞台の上で変化して、良く日常生活を送れるな。
ってか、良く生きていられるな。
この人たちが普通に生きていることが全く想像できない。

力に圧倒されて、感動したといえば、もちろんそうなんだけれど、
なんだか心がぼーっとしている。
それは劇場に入ったときからそうだった。
視界が霞むぐらい、多めに焚かれたスモーク。
この煙は人を惑わせるよ。

煙にまかれて、ぼーっと、でも真剣に、異世界を生きる二人を眺めていた。
絵面も美しくって、なんだかずーっと不思議な気持ちでしたよ、身毒丸。
ただ、観ることができた、そのこと自体に感謝したい。
Comment
私も2回目観たときは、ただただこの舞台が見れた事に感謝しました。もうきっと二度と見る事がない事を本当にさびしく思いました。この舞台は2回見る方がいいのでしょうか(笑)あの舞台の映像が頭にこびりついてます…。また語りましょうね♪
★ののさん★
気持ちはなんだかとても冷静だったんですが、でも、
「奇跡みたいな瞬間に立ち会って(座り会って?笑)いるんだなぁ」
と、しみじみ感じた舞台でした。

白石さんは存在が母だったり、女だったり、鬼だったりだし、
藤原身毒はその撫子の変化に全身全霊どころじゃない騒ぎでぶつかって行くし…

表情が見える席だったので、前回より細かく見れたような気がしてます。
藤原竜也は本当に稀有な役者ですね!
彼の演技を見れる環境にあることが嬉しいですよ~

もちろんまた語りましょう~!

管理者のみに表示