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2/4 リア王

2008年02月04日
kingria

2008年2月4日『リア王』@彩の国さいたま芸術劇場

演出:蜷川幸雄
作:W.シェイクスピア
翻訳:松岡和子
出演:平幹二朗/内山理名/とよた真帆/銀粉蝶/池内博之/高橋洋
    渕野俊太/山崎一/吉田鋼太郎/瑳川哲朗/他


なんか、変な舞台だったぞ??

相変わらず、この手のシェイクスピア作品を見ると必ず眠くなるし、
今日も一幕は、個人的に結構大変なことになっていたけれど、
なんか変な舞台だったぞ、リア王。

毛皮と、土と、能のせいかな?
洗練されていながら、原始的っていうか、なんかおかしい、怖い。
・・・いや~怖さ、なのかなぁ?

一度、平幹二朗さんを見てみたかった。
この人がいると、吉田鋼太郎が小さく見える。
客席に居ても、その存在感に気圧される。
そんなまさに圧倒的な存在感を持つ人が狂気に陥っていくと、
彼を中心に全ての空気が変わってしまう感覚があったっていうか、それが怖かったのかな。
目力凄い。
好き嫌いはともかく、あれだけの風格がある役者さんっていないよ。

平さんの演技を見ていて、蜷川演出の根源を作ったのは、彼なんじゃないかと思った。
平さんがあぁいう演技をして、それが蜷川さんの理想と一致した。
そこから、藤原君や、旬君・・・
自分の舞台に出演する役者に、自身の感情を爆発させていくような、
あぁいう演技を求めるようになったんじゃないかと。
なんとなくだけど、根っこは平幹二朗のような気がした。
昔の蜷川さん見てないから、わからないけどね。

私は鋼太郎さんの演技だけでも相当お腹いっぱいになるのに、
更に強力な吉田鋼太郎がもう一人いるような感じで、正直疲れたよーw
同じように熱量が異常でも、鋼太郎さんの演技より説得力があるっていうか、
平さんは一歩も二歩も先を行く人だな、とは感じたし、それは凄いことだと思う。
でも同じ系統の人が、二人居るとちょっと、なぁ・・・

私は自分が理解できないところで、異常に盛り上がっちゃってる人を見ると、
途端に冷めるような部分があるんですが、冷めるんです、あの感じの演技見てると。
鋼太郎さんなんて、オセローと被りまくりだし。
今度は息子に騙されてちゃって、正直なもう一人の息子を失うという。
学んでくれ、ちょっとは教訓を生かして学んでくれ。って役が違う。

面白くって仕方がなかったのが、姉二人。
とよた真帆のリーガンと、銀粉蝶のゴネリル。
面白い、マジで面白い、この二人!
リアもなんで信じちゃうんだよ、もう明らかに悪のオーラを出してる女二人なのに!(笑)

自分がリア王の中で誰かやるとしたら、
絶対この二人のどっちかが良い。もう絶対だね。
痛快な悪女なんだもん。明らかに悪女。
そこがたまらん。
普通に生きてたら、あそこまで悪さできないわ。
でも演じるってことで、そんな悪い人生も生きられるのが役者って職業なんだよなぁ。
つくづく不思議。
リーガンかゴネリルやりたいだなんて、私もストレス溜まってんのかね?(笑)

とよた真帆と『カリギュラ』に出てた、若村真由美さんって私の中ではイメージ被るなぁ。
カリギュラと言えば、エリコンを見てから、横田さんが気になる!
また優しい眼差しで主人を見つめてるよーなんだ~あの眼差しは。
一見粗野な雰囲気があるんだけど、優しいのね。
カーテンコールでも横田栄司が気になるんですよ。
ファンにはならない人だけど、好き、なんだな、私。

話にのめり込むことなく、終始引いた感じで見てしまったので、
んー、自業自得?とかそんなところに、収まってしまった。
役者さんの演技を見ることに比重を置いてたのかな。

洋さんのトム。途中まで貧相すぎて(ごめんなさい、洋さん。と、なっつんさん)、
全然洋さんだって、気がつかなかったんだけど、声を聞いていて、「ん?」と思い、
それでやっと洋さんだってわかった。
あのつま先立ちは、ちょっと浮世離れした軽さがあって、怖かったなぁ。

そう、浮世離れと言うと、
なんだか途中から平さんのリアは生きていないような感じがしたよ。
生気がなかったと言うか、幽霊みたいだった。
それが怖かったのかもしれない。

なぜか、松羽目で能っぽいし、太鼓の音とかも入っちゃうのも謎だし、
日本っぽさと、西洋っぽさと、毛皮の衣装と、平幹二朗とが入り混じって、不思議で、
更に石とか上から落ちてきちゃって
鋼太郎さんなんか、目くり抜かれちゃって予想外にグロいし、
最終的にみんな狂気じみていくし、なんかその辺が変だったんだろうなぁー

良い意味でも、悪い意味でもなく、ただ、
いつもの蜷川さんのシェイクスピアとどこかが違う感じがした。

と、ここまで書き終わって一段落ついたあと、パンフレットの蜷川さんの文を読む。
(基本的にブログに感想をUPするまでは、パンフって読まないようにしてます。
パンフもだし、個人ブログとかも。自分と他人の言葉とが、混じると楽しくないから。)

そういえば、見ているとき「老い」がどうのこうの(適当だな~w)っていう台詞があって、
それを聞いた時、蜷川幸雄とリア王って作品が一瞬重なりかけた。
「あ、重なる。」と思って、そのポイントから『リア王』って作品を見ていこうとしてんだけど、
途中で飽きたのでやめてしまった。

蜷川さんは私と比べれば、単純に年齢的には老いている。
それは誰がなんと言おうと絶対。私は1986年生まれだもん。
精神的には老いているんじゃなくて、蜷川さんが大人で私が子供なんだと思うけれど。

あぁまた喧嘩仕掛けてくんのか、このじじぃは。

って一瞬だけ思ったのに、ふっかけられた喧嘩、かわしちゃったな私。
だって、野田さんの読売演劇賞が嬉しかったからw
野田さんがやっぱり一番~!!とか思っちゃってる時に、蜷川幸雄の喧嘩買えないわ。

大学で取ってたシェイクスピア概論って授業は、私の単位取得の邪魔をするし、
まぁそれって勉強してないだけだから自業自得なんだけど、
勉強したくないのは、つまんない!と思ってしまうからで・・・
それプラス、蜷川さんのシェイクスピア作品見ても、
なーんかいつも一緒のような気がして、そこでもまた、つまんない!ってなってきてて、
最近、かわしがちだったかもしれないな。

でも蜷川さんにとっての「ふたりの男」でありたい。
私も。
次見るときは、もうちょっと真面目に見ます。
真面目に見たのにつまんなかったら、それはそれです。
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