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1/31 キル

2008年01月31日
kiru

2008年1月31日『キル』@Bunkamuraシアターコクーン

作・演出:野田秀樹
出演:妻夫木聡/広末涼子/勝村政信/高田聖子/山田まりや/村岡希美
    市川しんぺー/中山祐一朗/小林勝也/高橋惠子/野田秀樹

12月7日→1回目
12月14日→2回目
1月9日→3回目

1月22日→4回目

どこをとっかかりにして、どう自分の中で整理したら良いのか、
それがまずわからない。
だから言葉も見つからないな。

でも私、こうやって舞台見て何かを得る時間だけは、絶対に手放したくない。
一生さ、悩むこととかあるだろうし、選択を迫られることも、
苦しいこともあると思うんだ。
でもなんか、やっぱりこの空間だけは譲れないかもしんない。
好きで好きで仕方がない。

自分の気持ちの状態と、舞台を見て何を感じたか。
それは切り離せない部分であると思うから、私の気持ちも書いておこう。

みんなが通り過ぎる道なのはわかっているけど、
でも、就職活動ってのが、やっぱり今の私にとっては大きな不安なんだ。
不安なのは、今までの生活が大好き過ぎたからだとも思う。
特に大学に入ってからは、本当に「舞台と自分」、それだけで生きていけてたから。
好きなだけ見て、見るために働いて、友達と喋って・・・
そんな生活にどっぷり浸かっていたもんだから、
これから先の生活がどう変わるのか?それが不安なんだと思う。

就活面倒だな、って気持ちはあるけど、就職できるかな?っていう不安はあまりない。
こういっちゃ自分でも「自信過剰だよ、おい」と思うけど、
舞台を見ることを、とことん突き詰めて(まだ突き詰め足りないけど)、
舞台に対して、いっぱい愛情注いできた私を、誰かが絶対評価してくれるはずだ。
って、どこかで信じちゃってるんですよね、お気楽な人ですから。

舞台を“観る”ってことと、観た後の思いを“言葉”に変換する。
そこでは、誰にも負けたくなかったんだ。
せめて、1986年生まれの一番になりたかった。
そうやって自分を追い立てることで、自分を高めていきたかったんです。
それは、今もそうかな。

ってことで、今の私には“不安”がある。
無意識にその“不安”ってキーワードを通して、妻夫木君のテムジンを見ていたらしい。
今回、彼は初舞台だったんだよね。
私が抱えてる不安なんかより、もっともっと大きな不安があったはずなのに、
妻夫木聡はテムジンそのものだった。

自分の無力さを痛感して、落ち込んだり、悔しかったりってことが、
きっとたくさんあっただろうと思うけど(今の私がそんな状況なんだよなぁw)、
彼のテムジンはそこを乗り越えた先にいる。
その上で、あんなに輝いてる。

ラストシーン、妻夫木聡とテムジンと、そして自分とが重なって見えた。
でも私より妻夫木君とテムジンは、一歩も二歩も先にいる。
妻夫木聡は強い。
乗り越えて輝いてる妻夫木君を見て、私も強くならなくちゃいけないと思った。
今、自分の目の前にあることを誠実にこなしていくことでしか、強くなれない。

あー、なんだか何を書いても嘘になってしまいそうだー
もっと脳から直通で言葉が出てきてくれー

とにかく私、好きなんだわ。
好きだし、好きの分だけ大切だし、ずっと劇場に居たいって思うし、
死ぬときも好きな芝居見ながら、客席で死ねたら最高じゃん?とか考える時あるし、
今日も一瞬だけど「今、死んでも悔いはないでしょ。」なんて思ってしまったし、
死に場所になるんだとしたら当然、誰にも汚されたくないし、
劇場を汚す無神経なヤツは本当にいなくなっちまえ、って思うし、
そのくらい劇場って場所が心から愛しいのです。

今日は見る前からちょっと緊張してて、それがまた楽しくて、
私の中のセオリーで、そういう日に見る芝居は、自分の状態がしっかりしてるからか、
抜群に良くて、忘れられない物になるんですね。

今日の『キル』もその忘れられない、ってか、
忘れるもんか、な記憶の一つになってくれるのね。

色んな物をふっ飛ばしてくれる、演劇の持ってるエネルギー。
演劇しか持ってないエネルギー。
それを感じるたびに、私の好きは増えるばかりで、自分でも扱いに困る。
どうしたらいいんですかね?

『キル』が、野田が、増やすんですよ。
いっつもそうなの。
よくよく考えてみれば、私の人生、この人の舞台にだいぶ影響受けてますよね。
あーあ。

ここまで書いてみて、これでまとめるのもどうかと思うけど、
やっぱり今日『キル』千秋楽を見た、私の想いっていうか、
その辺は、今日の時点では上手く言葉にできそうにありません。
なんか無理!

感動したけどさ、感動って言葉だけで終わりにしちゃうのも嫌なのね。
なんかもっと凄いから。
今日の私の『キル』を感動して、涙が出た。で終らせたら絶対にダメ。
そんな言葉で『キル』を安っぽくしてたまるもんか。

言葉にできないのであれば、強く胸に刻みつけておくしかないかな、と。
いつか言葉にできる日がくるまで、しっかり刻み付けておきます。

追記の方に書いておくか。
一度書き終わって、ネットサーフィンして、トイレ行って(そんなこと書かないでいいよ)、
戻ってきたときに、私のキルらしい言葉を一個見つけました。

時間が時間じゃなかったです。

劇場の中の時間が、いつもの生活の1時間、2時間・・・とかじゃなかった気がする。
感覚で言うと、もの凄い早かったんだけど、
でも、あの世界の時間は、もっと別の流れ方と飛び方をしているよね。
父から子、またその子が父になり、子へ・・・
っていう、世代の時間がキルの時間の流れ方だと思う。

私が生きてる時間と、キルが生きる時間。

その間に意識が飛ぶようなときがあって、それが演劇っぽくって、
私的にはたまらなかったのかもしれないなぁ。
「あれ?今、私どこにいました?」って思う時が本当にあるって凄くないですか?
凄くないですか?つーか、凄いのですよ。
世界が飛びますからね、本気で。

あとそうだ、これってどうなのよ?って話なんですけど、
なんで今日の『キル』に対する拍手があれだけなんですかね?
(カーテンコール5回ぐらいで終ったのかな。)
私としては「あと2回ぐらい袖から呼び出したい!!」って気持ちだったんだけど、
ものすごくすんなり、さっぱりと終ってしまった。

おかしいと思うんだけどなぁ。
どうしようもない芝居の時にだって、こぞってスタンディングするじゃん。
なのに本当に良い物に対しても、あれだけって・・・
まぁ、私が特に盛り上がっちゃてたっていうのも否定できないけどw、でも寂しいよ。

良い物に対しては心から敬意を表したいし、
悪いと思ったら、それはそれで、誠実に表しはしたい。
じゃないと金払って観客なんかやってられないよ。
上から目線で申し訳ないけれど、観客が成長しなかったら舞台の上も成長しないでしょ。
なんで、ただ観てるだけなんだ。そこに人が居るのに。テレビじゃないよ?
戦おうよ、もっと。挑みたくならない?
そうしていかないと、演劇も腐る。
私、絶対嫌、そんなの。

どんどん追記。
あと、私のテムジンは、妻夫木聡。
「つっつんじゃなくて、妻夫木君なんだ。」って見ていてふと思った。
それでいいんだと思う。
私は堤真一のファンだけど、
でも実際に私が見て、一緒に空間を共有できたテムジンは妻夫木君のテムジンなんだもん。
とにかく妻夫木聡のテムジンが愛おしかった。
蒼き狼に憧れて、瞳をキラッキラさせてれ幼いテムジンも、
復讐の思いに駆られ、憎しみに染まっていくテムジンも、全部が全部好きだった。

「けれど今、あなたのそばにいて、あなたを殺してやろうと思わない者はいないのよ。」

そうシルクに言われた時、確かに彼は深く傷ついてるんですよ。
一瞬だけ気持ちがぐらついたのが表情でわかる。
傷ついた分だけまた彼は冷酷になるんだよね。
それがテムジンの弱さ。
色んな事が怖くて仕方がないから、憎しみって感情で怖さを覆って、
征服を続けることで、怖さから逃げてたんですよ。
その弱いところが、また好きだった。
Comment
なっちゃん、おかえり♪
レポ、こころして読まさせてもらいました。
なっちゃんの”今”の状況と「キル」をリンクしてのこの感想。
なんだかジーンとしてしまったよ。

大丈夫。ちゃんと”なっちゃんの言葉”として伝わってきたから。

ってね、こちらもコメント書く言葉がうまく見つからないよ。(^▽^;)


でもでも、1つ。
『あれ?今、私どこにいました?』って思う瞬間。
というか、完全に舞台という異空間に飛んでいっている自分に気づく瞬間がたまらなく私も好きですv

えーっとね…
私は、カーテンコールであんまり拍手しない方。2コールか3コールくらいは普通にするけど。あんまり何度も呼び戻すのは、気の毒になっちゃうのよ、舞台の上に立ってる人たちが。もう、もう、もういいから、あんたたち早く衣装脱いで、休んで!って思っちゃうの。特に過酷な(精神的に)役を終えた人が、まだ意識があっちの世界に行っちゃってて、ぼーっと立ってるのなんか見ると、もういいです~ってw。

外国ではカーテンコールは、ステータスなんだから、たくさんやった方がいいんだ~とか聞くけど、実際、疲れ切った役者さんを見ると、やっぱり「もういいから帰ってくださ~い」って思うのでした。ま、千秋楽くらいはたっぷりでも良いと思うけれども。
★なっつんさん★
モンゴルから帰還してまいりましたー!
本当に妻夫木君のテムジンが、心というか、魂に響いてくる。そんな感じでした。
とにかくすっごく純粋なものに出会えて、
目に見えるものも、心に響いてくるものも、ただただ綺麗だったんですよ!
そんなものを感じられている自分が幸せだし、興奮もするしで、涙ボロボロでした。

本当に良い瞬間に出会えたなーと、今になってひしひしと実感してます。

キル、やっぱりいいですねぇ。

★ぷらむさん★
キルの千秋楽は姿が見たい!とかそんな感情抜きに、
ただ拍手を続けていたかったんですよ。
拍手することでしか、想いを鎮められなかったというか、なんか一人興奮してたんですよねw
だけど、私の興奮が鎮まらないまま、すーっと拍手が終ってしまったので、
「うわー!!物足りないよー!!寂しいよぉー!!」って。

ここまで思えたのは久しぶりでした。

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