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9/26 ロマンス

2007年09月27日
実は篠山紀信撮影

2007年9月26日『ロマンス』@世田谷パブリックシアター

作:井上ひさし
演出:栗山民也
振付:井手茂太
出演:大竹しのぶ/松たか子/段田安則/生瀬勝久/井上芳雄/木場勝己

なんだか、ところどころで涙が出まくった。
私の中では特に、

大竹しのぶ、松たか子、段田安則、生瀬勝久

この4人なんだけど、私は今まで一体いくつ、
この4人が出演している舞台を見てきたのか。
そして、その舞台がどう自分の中に残っているのか。
4人が並んで芝居をしている姿を見ていたら、
色んな舞台がフラッシュバックしてきた。
フラッシュバックするってことは、それだけ印象に残っている、ということだと思うのね。

もう凄いんだ、浮かんでくる作品が、
なんか、日本演劇のど真ん中な感じ
この人たちが同時にこの世からいなくなったら、
大きな大きな打撃を受けるよ、日本の演劇界は!
あくまでも私が見た中で、浮かんできた作品を挙げてみるよ。

大竹しのぶ×段田安則・・・『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?』
大竹しのぶ×生瀬勝久・・・『贋作・罪と罰』初演、『メディア』
松たか子×段田安則・・・『贋作・罪と罰』再演

役者さん個々で見たら『メタルマクベス』だったり、『コンフィダント・絆』だったり、
『タンゴ・冬の終わりに』だったり、それはそれでまた凄くって。

この4人はなんてたくさんのものを私に与えてくれたんだろう!

とか思ったら、そんな4人が同時に舞台に立っている作品を見ていることが、
余計に凄いことに思えてきて、んで泣く。
とりあえず、こういう時は、私、泣いてみる。

大竹しのぶと段田さんが絡んでるだけで、
最高に面白かったヴァージニアウルフ~を思い出すし、
お松と段田さんだと、罪と罰のあの緊迫した空気を思い出すし・・・
並んでいるのを見るだけで、その芝居の記憶がふっと蘇ってきた。
蘇った瞬間に、なんていうんだろう?
自分の中に確かに積み重ねられてきた、芝居の一つ一つに感謝できたというか。
うん、なんかそんな感じ。
見てきた舞台はつまらなかったものも、面白かったものも、
全部含めて、私にとっては大切なんだ。

『ロマンス』見てたら、強制的に積み重なったものを振り返ることになったみたいだ。

大竹しのぶ、松たか子、段田安則、生瀬勝久

やっぱりこの4人の力は大きい。
舞台を通してたっくさんのものを・・・モノっていうか感情を私に与えてくれた人たち。
ありがとう。

ということで、話自体もそりゃ井上ひさし。
よくまとまってたし、面白かったけど、
私にしてみれば、まず役者の共演っていうのが、
一番面白かったかもしれない。

木場さんを始めとするベテラン勢に、ポンっと井上芳雄を入れるっていう、
このキャスティングのセンスの良さ!
本当にいつも、ここの芝居のキャスティングは絶妙。感心しっぱなし。

チェーホフを少年、青年、壮年、老年と4つの時代に分け、
その時代ごとのチェーホフを、井上→生瀬→段田→木場の順で演じさせる、
戯曲の巧さと、これまたその巧さに見合うだけのキャスティング。
感心しっぱなし。

またここに大竹しのぶに松たか子だなんて・・・
あぁ、ヨダレが・・・

井上ひさしも、これだけのキャスト抑えられたら、
何が何でも初日までに書き上げるしかなかったことだろう。

井上君に宛てた(宛ててると思ったんだけど)役が、
井上君のストレートプレーっていう新鮮さと、
井上君のキャラとが相まって、なかなか面白かったな。
特に最初の鉄道会社のお坊ちゃん役とかね。髪型とかもいいよ、いいよw
そして彼はスタイル良いんだなぁ~!足長くないか!?さすが貴公子。

生瀬さんはちょいちょい「しつこいなぁw」と思ったときもあったけど、
でもまぁ、あのくらいやってくれないと・・・って思う部分もあるし、
この人もまた締める所はきっちり締めてくれる人なので、問題なし。
いつ聞いても声が好き。

木場さんは、チェーホフ壮年のあの虚脱感というか、存在の薄~い感じが抜群だった。
ヴォードビルを書いたのに、実際にはそう上演されない。
自分の手の届かないところで、勝手に自分の芝居を汚される。
しかし、そんな芝居に対する世間の評価は高い。
自分がやりたかった芝居ではないのに・・・笑わせたいのに、笑ってほしいのに・・・
そんな気持ちがぎゅっと現れた、大竹しのぶとのやり取りに、
チェーホフという人の哀しみを見たような気がして、ここでもまた、だーっと泣く。
ごめんね、泣いちゃって。

お松、私、松たか子、最近すごく好きになってるかも~
髪型ショート似合うよね!ホント可愛いぞ、松っ。
お松はまず歌声に心奪われる。なんて澄んだ歌声なんだ。
聞いているだけで心洗われる。
そんな感じを他の人でも受けたことがあるなぁーと思ったんだけど、
それ、誰だろう?と考えたら、旬君だった。
今日から松たか子と小栗旬は同カテゴリー。

段田さんは、もう本当に日本を代表する舞台俳優ってことでいいと思うんだわ。
風格が増してるよ。
私が初めて段田安則の演技を見たのが2005年の『幻の心もそぞろ狂おしのわれら将門』で、
この時も凄いと思ったけれど、今の方がもっと凄い。
これだけの役者は、探してもなかなかいない。
段田さんの演技見るだけで、私は結構幸せ。
見てるだけで、嬉しくなっちゃう人なのだ。

大竹さんはねぇー大竹さんだよねー。
大竹しのぶ以外の何者でもねぇー
場を引っ掻き回す能力の高さは、さすがの一言。
あんだけ自分勝手な雰囲気を出されたら、
普通だとイライラして少なからず憎く思うはずなのに、
大竹しのぶは憎いどころか、その自分勝手な奔放さが可愛らしく見える。
そこが凄いんだと思う、この女優さん。
爆発しまくり、引っ掻き回しまくり、変化しまくりの、えれぇ女優です。

舞台を見終わって、真っ先に思い出したのが、チラシの写真。
写真の中のみんなの自然な笑顔。
舞台を見終わったときの感覚と、あのチラシの笑顔を見たときの感覚とが、
重なったように感じた。

二幕冒頭は、ちょっとテンポが落ちたように感じたけれど、
二幕は壮年のチェーホフの話だし、
チェーホフの人生に沿って、芝居自体のテンポも変化する。
ってことで良かったかもな、とは思う。

井上ひさしはこの『ロマンス』という舞台自体を、
チェーホフが望んだヴォードビルに仕上げたかったんだろうなー
井上ひさしって結構年だろうに、これだけの新作を書き上げる、
その作劇の安定感って凄いんじゃないだろうか。
芝居を書く技術はある程度までは習得できるものなのか!?

最近宝塚ばっかり見てたので、
久しぶりに芝居らしい、芝居を見させていただき、なんだか安心。
ホッとして、ほっこりしました。
私事で追記!
人気Blogランキングは、突然やめたくなったのでやめましたー
いや、突然でもないかな?
ランキングからブログに飛んで来て読んでくださる方がいるのも嬉しいし、
ランキングが上がるのも、もちろん嬉しかったんですが、
嬉しさと同時に、
「ランキング下がっちゃうから、記事UPしなきゃ。」
みたいに思ってしまっていたのも事実。
ブログを書くのは私にとって楽しみであり、義務ではないのじゃ。

ずーっと嬉しい気持ちと、嫌な気持ちとの間を行ったり来たりしてました。実は。

それがまた嫌になったので(笑)、そういう時はスパッと辞めちまえと。

今まで応援してくださった方!ありがとうございました。
ブログはもちろん、これまで通り続けますー
明日は『ヴェニスの商人』見てまいります。
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