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*火のようにさみしい姉がいて*

2014年09月29日
これなぁー。
なんでこうなったんだろうなぁー。

『火のようにさみしい姉がいて』
清水邦夫ですよ。
蜷川幸雄ですよ。
私の大好物ですよ。
観ない選択肢がない組み合わせですよ。
同じ痛みを持つ蒼い氷と紅い炎の競演みたいな感じなの。
清水さんは蒼。
蜷川さんは紅。

大好物なのに、立ち見で見てて、
立ち見で見てるのに意識失いかけた。



シスカンパニーのお芝居、最近おかしくないか?
『あ、この感じ、ロンサムウエストのときと同じ』
そう思った。

ちょうどミュージアムでだまし絵展してたけど、
そんな絵ねーよ、たぶん、だけど、
正面から見たら天使、斜めから見たらドクロが浮かぶ、そんな絵、、、つまり戯曲があるのに、
多くの人が正面から見た天使だけで満足して帰っていく。
絵の中の毒に気が付かない。


段田さんがりえさんの首をはじめて締めたときに、少しぞくっとしたい、私は。
そこから段田さんが見ている幻影を感じて、彼の不安定な心に興味を持ちたい。
また、そんな夫を見つめる元女優である女の気持ちが知りたい。
女の方がもしかしたら、もっとおかしいかもしれない。


しかしながら、それをみんな裏のない「笑い」で包んでしまう客席の空気感にどんどん気持ちが引いていった。
なんだかよくわからない笑い声を拒絶するわけでもなく、認めるわけでもなく、
芝居が進行していくのもハッキリしない理由のひとつ。


観たい世界はそこにあるのに、ぼやけたガラスが間にあって、よく見えなくなっちゃった。


新橋耐子、立石凉子、山崎一、中山祐一朗〜なんていうキャストを抑えて置きながら、宝の持ち腐れ。
いや、みなさま腐っちゃいないけど、足し算し過ぎな気がするので、引いてシンプルな形にしてほしい。
(おばちゃんたちはゴールドだけのほうが収まりが良かったんじゃないか?)

これは今度のケラさんの『三人姉妹』のキャストを見ても、ものすごく感じたこと。
あれだけのキャストを揃えてしまったことによってか、よらずか、
赤堀雅秋、近藤公園の名前に一番のトキメキを感じさせるって、何かが違うから。…。ね、うん(笑)。
だから、三人姉妹も不安。



今回はキャスト抑えてから、戯曲を選んだ感じ?
とにかくチグハグとした印象を受けた。


大竹しのぶ、宮沢りえ、段田安則は私が脳内で思い描いた芝居と、ほぼ同じような芝居をしていたよ。
この3人は名実ともに日本最高峰の舞台役者さんだと私は思っているけれど、
3人が居ることが掛け算にはならなくて、足し算で終わってしまった感じがする。


大竹しのぶ+宮沢りえ


なんて重いんすよ(笑)。
重いでしょう?!?!
この間にいる段田さんなんか、疲れ切っちゃうよ!きっと。



予想外だったのは、最期、りえさんが首を締められて、もがき苦しんでいるときに、
履いていた靴がコトンと客席側に落ちていったこと。
これは蜷川さんが搬入口を開きまくるのと同じような意味があるように見えた。
宮沢りえが落とした靴が、パリンと薄ぼんやりとしたガラスの壁を突き破ってこっちに来てくれた。


宮沢りえが落とした靴だからこそです。


だからね、最終的にはあんなに美しい死体を見られただけでもいいのかな?
なんてそんな気持ちになりました。
ただし、いつものラストの音楽には「またかー…」とハッキリとしないツッコミ入れましたとさ。

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