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4/28 写楽考 2回目

2007年04月29日
2007年4月28日マチネ『写楽考』2回目@シアターコクーン

作:矢代静一
構成・演出:鈴木勝秀
出演:堤真一/高橋克実/長塚圭史/キムラ緑子/七瀬なつみ/西岡徳馬

4月5日→1回目

初日見て『あーあー・・・』と思った圭史さん(ごめんよ圭史さん)。
良くなってたかな。
勇助っていう役は、ギアチェンジの難しい役のような気がする。
エネルギー配分の難しい役。

初日は100までテンション上げなきゃいけないところが、55でストップ
って感じだったのが、今日は78ぐらいまで上がっていた気がする。

難しいだろうなと思う理由。
それは、勇助がいつも冷静沈着を完璧に装う男だから。
低いテンションの芝居から、一気に100まで上げなきゃいけないんだよ、きっと。

圭史さんを見て、日数経てばやっぱり少し変わってくるなー
と、舞台ならではの楽しさをちびっと味わえはしたけれど、
満足はできていない。

やっぱり、ミドリコさんと、七瀬さんが良い。
この2人の女を見てると、ゾクゾクする。
これからも注目していきたい女優さん2人に出会えて嬉しい。

どうしても正直眠くなる、歌麿の家の場面。
見た目にも動きが少ないし、
会話の内容も聴かせて感じさせるには、ちょっと小難しい。
頭と心に台詞の気持ちがすっと入ってくれば、
会話のみでも十分楽しめるんだけど、
「ん?これはどういう気持ちで言ってる台詞?」
と、一瞬考えたら最後、置いていかれる
一度置いていかれると、なかなか追いつけないんだな。
で、最終的に、
伊之がどういう気持ちで10年間を過ごしてきたか。
伊之が思う絵とはなんなのか。

大切な部分が心に留まらず、すらーっと流れ、物語だけが進んでいく。
だけど上手く改訂された戯曲であるから、
話の大まかな流れは掴める。
物語の展開には疑問を持たない。
だけど、気持ちが置いていかれる。

この気持ちが置いていかれるということ

これが、写楽考という舞台がパッとしない理由だと思う。
心が揺さぶられることがない
私は、芝居を見る際に心を揺さぶられることを望む。
日常ではなかなか味わえないレベルまで、自分の感情を飛ばしたい。
飛べた時は、もうすっごい楽しいんだ。

感情が飛んでいかない舞台を見ているときは、
時間も気になるし・・・他の事考えちゃうんだよね。
しかも、すごいくだらない、この後何食べよう、とか、そんなことを。
集中しなければ、と思っても、その時点で集中してないしね。

『しっかり見ようと思っていたのに、今日もまた流れてしまった・・・』

と後悔とも、反省とも、諦めともつかぬ微妙な気持ちでいたくせに、
最後、お春と幾五郎が出てくる場面で、ちょっと涙ぐむ。
ここのお春を見つめているだけで、
全ての因果がふわっと解き放たれるようなそんな気持ちになってしまう。
すげーよーキムラ緑子。

そうそう、伊之は制御されていない“堤真一の間”だけで、
演じられているような気がした。
上手く言えないんだけど、良く見る堤さんの間の取り方なんだよね。
で、どこを取ってもその間で演じられてる。

例えば、下手側で幾五郎と喋っていて、パッと上手側の勇助に、
「っん、だからさっ、お前は~」うんぬんと話しかける、そんな場面。
この“パッ”って向き直って台詞を言うまでの間が、堤真一。
他のどの場面もそう。
伊之っていうか、演技をしている堤真一。

堤さんは制御かけたり、解放したりってのがないと、
流れるように綺麗に演技する人なんじゃないかと、見ていて思った。
私は堤ファンです、堤ファンだけれども、
この流れる綺麗な演技のせいで、伊之のインパクトも弱まっているし、
話自体の力も弱くなっているような、そんな気がする。

動きが少なく、台詞で魅せる舞台なら
濃密な空間でやったほうが、断然面白い。
せめてPARCO劇場ぐらいの空間で上演したら、
もっと面白くなったんじゃないかなぁ。
なんでも良いから力がみなぎるような作品じゃないと、
コクーンを満たすことって難しいんだ。
この舞台を2階席で見たら、相当きつそうだもん。



えー今日は、色々訳ありでマチネ・ソワレ両方見てます。
とりあえず先にマチネの感想でした!
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