3/27 ムサシ

2009年03月27日
musasi

2009年3月27日『ムサシ』@彩の国さいたま芸術劇場

作:井上ひさし(吉川英治『宮本武蔵』より)
演出:蜷川幸雄
音楽:宮川彬良
出演:藤原竜也/小栗旬/鈴木杏/辻萬長/吉田鋼太郎/白石加代子/他


私は、真剣勝負挑みに来たのっっ!!!!

宮本武蔵と佐々木小次郎、藤原竜也と小栗旬。
剣豪として、役者として、バチバチに熱い火花を飛び散らせる二人に、
客席から更に参入してやる。
戦いに来たんですよー。えぇ。

もう、全然戦ってくれないんだもん。
井上さんのバカっ。蜷川さんのバカっ。
ただ、最終的に戦うなんて・・・命を捨てるなんて・・・
という所に話がまとまるので、
もしや、藤原竜也と小栗旬を揃えて置いて、あぁしたのは、
それこそ「戦うな」っていう最大のメッセージなのですか!?
と、開眼したような気持ちになったりもした。

うわわわわ!!
日本を代表する作家・演出家に対して、勢いでバカって言っちゃったわ!!

だが、もう知らん。
完璧な笑わせ所で、完璧に冷めたので、もうしーらないっ。
5人6脚の時点で、
『あぁ、私が見たかったものではございません。』
と、笑う気持ちも失せたので、正直退屈に。
ここで冷めたら、笑えなかったら、ダメだろ、これ。

一幕最後の杏ちゃんの演技に、救いを見た。
あのノリ、あのテンションの藤原竜也と小栗旬が見たかった。
杏ちゃんの芝居のあのテンションは最大級に評価するけれど、
一幕最後でいきなり話がメッセージ帯びてきて、
そのいきなり感が、もはやいつも通りだとしても、今日の私には納得行かない。

身毒丸が出来る人。
カリギュラが出来る人。

に、なんであれをやらせるかな。
日本中が期待した、二大若手俳優の共演ですよ?
旬君が藤原君と肩を並べる立場になったんですよ?
バチバチして欲しかったじゃんよぉ。
私も一緒にバチバチしたかったのー。
まぁ、バチバチしてるところもあったけど、
期待したのは、そんな程度のバチバチではなく。

動きのない、単調な演出も、もういい加減にして。

井上ひさしの説教や楽しい言葉遊びは(←井上さんの言葉自体は好きだと思う)
コクーンで聞くものでもないし、さい芸で聞くものでもない。
紀伊國屋サザンシアターとかで聞くものです。
もうなんで、蜷川さんが井上ひさし戯曲を演出するんだか、わかんないよ。
清水さーん、清水さーん。

セットが綺麗なのは蜷川さんの力なのか?
どこまでが演出家のセンスなの?
竹林に月、とても綺麗だった。
日本を感じた。
でも、それも動きがなさ過ぎる。と言ったらそう。

コント見に来たわけじゃない。
と、もう初っ端からイラっときてたので、笑えなかったんですよねぇ。
コメディタッチの作品と思って観劇してれば、
こんなでもなかったかもしれないけど。
全力で芝居に取り組んでいる、実力申し分ない役者さん達に、
失礼だとは思いつつも、私はシレ~っとし続けたまま。

藤原君は、旬君よりやっぱり泥臭いっていうか、
なんだか生々しい魅力がある。あと動きが洗練されてて、綺麗。
刀を扱う動作とかも、旬君より剣豪っぽく、強そうに見えるので、
その辺がさすがだな、って旬君も負けてなかったけど、もちろん。
『カリギュラ』見た時だったかな。
「あ、小栗旬はもう藤原竜也と肩を並べられる。」って思ったのは。

杏ちゃんも、あのベテラン勢に囲まれても負けない舞台女優っぷりを披露。

最近、第二の高橋洋な大石さん。
またまたまたまた良い役を。
実は大石さんの「ありがとう。」に一番グッと来たんですよ。
心のこもった、優しいありがとう。
大石さんのありがとうが聞けたのは本当に良かった。

辻さんも、鋼太郎さんも、手堅い手堅い。
ただ、鋼太郎さんは、私にとってはしつこいです、もう。
だって「そこ余計でしょ。」ってところで客にアピるんだもん。
認めてはいるけど、演技自体はそんな好きじゃないんだろうね。

白石さんは、また怪物。
おちゃめなお方だ。
藤原君と並ぶと身毒を思い出して、ちょっとゾクっとした。

周りのお客さんにはどっかんどっかんウケていたので、
面白かった。って意見が多いんだろう。
ただ、笑い癖がついて、「あれ、ここ笑う台詞じゃないよ?」って所でも、
笑いが起きてしまっていたのが気になった。
そのバランスも、作・演出が取らなきゃいけないのでは?
つーか、演出が?

戯曲と、キャストのバランスが合ってないんだって。
キャストを見て感じる期待感と実際の舞台とにギャップがある。
唐突感があったりする、まだまだ発展の余地がある戯曲だとは思うけど、
それでも、やっぱり戯曲自体は面白いと思う。
オチも含めて、なるほど!ってなる。

だから、キャストと劇場とのバランスが。
もっと地味で手堅い役者さんを武蔵と小次郎にしておけば・・・
もっともっと大衆演劇っぽくというか、そんな感じにしちゃえば・・・
すんなり私は笑って、すんなり最後のメッセージも受け止めたよ。

これだけの戯曲と、キャストを揃えて置いて、反抗させないでよ。

『きらめく星座』がやっぱり楽しみです。
Comment
同感です!
『表裏~』の時に通りすがった者です。
…というか、実は1年以上前からちょくちょくお邪魔してますf(^ー^;)
書き込みするのは2回目ですが…。
お返事もありがとうございました♪

昨日やっと『ムサシ』を観てきたので、
古い記事にコメントしてしまってごめんなさい。
だってだって、またしてもなつさんのご意見に激しく共感してしまったんですもの(>_<)!

私は今までの井上×蜷川作品の経験上、
「たぶんまた自分にはあわないだろうなぁ」と期待せずに行ったので
(←苦手意識あるくせに、つい高いお金払ってチケット買ってしまう観劇バカ)笑
想像よりはおもしろかったんですけど…。
「けど…」って感じでした。

もったいないですよねー。戯曲と役者と演出の組み合わせが。
あの戯曲をもっと魅せられる俳優陣や演出家はいるだろうし、
あのキャストならもっとお客の心を動かす作品をつくれただろうし。
せっかくの藤原君と旬君の共演だったのに、なんかな~。
ストーリーも演技も、全体的に取ってくっつけたような、無理してるような。

“初心者”向けとしてはわかりやすいから良かったんですかね?
でも個人的には藤原君と旬君の真の実力を
普段観劇されない皆様にみせつけてほしかったです。
そして私もみせつけられたかったです。
私が悲劇好きだからいけないのかなぁ…。

ホント、なんで蜷川さんは最近井上作品を頻繁に選んでるんでしょうね??
清水さーん!清水さーん!

ついつい人様のブログで熱く語ってしまいました(;^ー^A
長文失礼しました!
No title
★Smileさん★
返信遅くなり、申し訳ありません!
『表裏~』の時のコメント、覚えてますよ!覚えておりますっ!
共感していただけて嬉しかったので、特に。

古い記事へのコメント・・・気になさらずに!
どんなに古い記事でもコメントいただければすぐにわかるし、嬉しいもんです☆

>「たぶんまた自分にはあわないだろうなぁ」と期待せずに行ったので
(←苦手意識あるくせに、つい高いお金払ってチケット買ってしまう観劇バカ)笑

あぁ、ここ、まるっきり同じです。(笑)
もう正直、諦め半分でした、私も。
でも記念すべき藤原竜也と小栗旬のガチ共演を見逃すのも許せなくて、チケット取って・・・

やっぱりな。

と。(爆)

宝塚に流れる自分に多少なりとも歯止めをかけたいのとw、
やっぱり蜷川幸雄は見ておくべきだなって思いと、
色々あるので、どうせまた井上戯曲を上演したら見に行くんですよw
役者さんが、豪華なのがまた憎い。

5月のジュリエットが楽しみです。やっと、清水戯曲だっ♪

コメントありがとうございました。
是非またお願いします!!
にしても1年以上前から読んでくださったるなんて、感激だっ。

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