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1/11 忘れ雪

2009年01月12日
クロスはぬいぐるみ

2008年1月11日『忘れ雪』@宝塚バウホール 14:00

作・演出・出演者→こちら


1月10日→1回目

内容はともかく、一応、
「バウ・ピュアストーリー」って銘打ってるし、
登場人物もピュアな人、前提で初見は見て、
『せっかくの音月桂なのに、優しいだけの男ってつまらないわ~』
と思った。

上手く言える気がしないけど、
キムさんの魅力って、また別の所にもあるじゃないですか。
あのパッて周りを明るくする笑顔、存在感も彼女の大きな魅力で、
私も、キムさん見ると明るい気持ちになれるから、そこも、もちろん好きだけど、
この人、その裏でどっか歪んでるというか、邪なものを感じさせる。
黒~い感じがする。
凄く明るいのに、どこか黒い。
そこがスキ。
そんな音月桂が見たいのにな、と思いつつ2回目観劇。
前の方の席だったので、表情が初見より良く見えた。

・・・あ、なんだ狂ってんじゃん、一希さん。

私の希望も混じっていたとは思うけど、そう見えちゃったよ。

いつ好きになったのかわからない美雪って女性の為に、
なぜ彼は、あそこまで奔走するのか、必死になるのか、執着するのか。
「心の中に暗い部分があったから」
って理由を一つ加えてしまうと、結構すんなり理解できる。

蛇との幻想ダンスシーンの時のキムさん、
表情、正気じゃないですよ、あれ。
『ソロモンの指輪』みたいになっちゃってるもん。(笑)
本人自覚してあの表情してる訳じゃないと思うけど、
無自覚に滲み出てる感じが、また。

彼も愛に飢えていた人の一人なんだと思う。
獣医として、弟の清一郎と比べたら、まともな、一般的な道を歩いているようには見える。
でも抱えている傷は大差ない。
表に出ていないだけで。
だから、誰かを愛することなく今まで生きてきてしまった。

そこに、一筋、美雪という光が現われる。

普通の人にとっては、まだまだ気持ちが動く最初の段階の淡い輝きであっても、
今までの一希は真っ暗闇だった訳で、
その暗闇に差し込む淡い輝きは、
彼にとっては、かけがえのないほど眩しかったんじゃ?

で、あんな「美雪さん、美雪さん」言うようになってしまい、
命を危険にさらして、それでも懸命に彼女の元に駆けつけようとする。
美雪を探し始めてからの、キムさんの一希、目が普通じゃないですよ。
イワンだよ、イワン。
自身の幻覚に気付いたあとの、イワンに近い。
ね、普通じゃない。

でもそうやって見たほうが、しっくりくる。
全くピュアじゃないし、なんか心の上でコワイ、嫌な物語になっちゃうんだけど、
でもその方がしっくり。
純愛どころか、自分が心に受けた傷を癒そうと必死に駆け回り、
でも癒しは得られず、雪と共に消えてゆく・・・
みたいな、なんかそんな恋愛話のベールをまとった、心の闇の物語に。

純愛話として考えると、
特に一希の方が、あそこまで美雪に惹かれる訳が謎。
いつ、どこで、なぜ美雪を愛するようになったのか、理由がさっぱり。
7年前に結婚の約束をしたから?
忘れてたじゃん、綺麗さっぱり。
この忘れっぷりにもビックリなの。
高校生の時の、記憶だよ?

高校生の時、小学生の女の子が傷ついた犬を拾ってきて、
父と共に治療してあげた。
女の子は本当に喜んでくれて、その後もその子と、助けた犬に公園で会うようになる。
女の子は、
「7年後、獣医さんになったとき、私にプロポーズしてね!」
という言葉とおもちゃの指輪を残して、京都へと引っ越す。

なかなか、強烈な記憶。
でも、忘れてる。
思い出す気配すらない。
でも、そこにツッコミ入れると、お話全て崩壊・・・あっちゃ~・・・

だけど、かつて愛情を注いでくれた人に、
7年経ってまた出会い、またその変わらぬ愛情に触れ、
その人に対して、自分も少なからず愛情を持てて・・・
そのことに気付いたら、気持ちが勝手に大きくなり過ぎちゃった。
彼は愛に飢えていた、心に闇を抱えていた人だから。
みたいな解釈をすると、一希の入れ込みっぷりも理解ができる。

で、キムさんの表情も勝手にそっち系の人になっている、と。(笑)

笹川にあんなことそんなことされた後のキムさんの、
衰弱っぷりったらないです。
階段気をつけて降りてくださいね。
笹川さんたちは、「あれ殺しちゃっただろ。普通に。」ってぐらい、
ひどく一希を痛めつけてるにも関わらず、
一希、動けてるのが奇跡!!

鳴海、そんな一希を涙堪えて見送ってしまうなんて、君も奇跡!!
愛の前に、命を救え。
命がなければ、親友、やっと見つけた愛しい人を愛せないぞ。
愛す前に死んじゃうよー

ん?「愛がなければ生きていけない、死んじゃうよ~♪」

って歌があったな。
私はあの歌大好きだけど(笑)、
今!今それ実践するの違うでしょう??

盛大なツッコミ場面が、
どうやらこの物語一番の泣かせ所らしいのが、なんとも言えない。
「あぁ。そういうもんなのね。」
って思うしかない。

だから余計に、笹川@緒月氏の暴行が、
私には格好良いダンス的シーンに見えるんじゃ?

私これ、通うの?
思わず自問自答したくなるけど、
・・・通うよ。
でもホント、笹川さんはツボなんだ、本当に。
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