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12/3 舞台は夢-イリュージョン・コミック-

2008年12月04日
良い!好き!この芝居!
2008年12月3日『舞台は夢-イリュージョン・コミック-』@新国立劇場

作:ピエール・コルネイユ
演出:鵜山仁
出演:堤真一/秋山菜津子/高田聖子/田島令子/川辺邦弘/松角洋平/窪田壮士
    三原秀俊/坂田聡/磯部勉/金内喜久夫/段田安則


やだ、ちょっと、何これ・・・
凄く良い舞台じゃん。

古い海外戯曲、翻訳物に手を加えず、
そのまんまな感じで上演する舞台。
これ、私が今まで見てきた中だと、大抵はずれる場合が多くって。
今回はメインの役者さんが大好きな人たちばっかりだから、
そういう意味で期待はいっぱいしていたけど、
それは演技が見れるって点での期待で、
舞台全体を「良い!」とは言えないだろうなぁ、と正直思っておりました。

でも、良い!
好き!
ほんわかする最後!
舞台は夢!
まさに!

まんまとやられたー
まんまと騙されたー
でもそれが心地良くって、嬉しい!
だから芝居が大好きっ。

このメンバーで見れるのに、席を余らせておく手はありませんよ。
はい、買い足して。
ん?見に行く予定ない?
そんなに高くないから、イープラスでさっさとチケット買って。
はい、どうぞ、いってらっしゃい→イープラス

っていうぐらい、私は良いと思う、この芝居。
なんだろう、重厚で鮮烈、見終わって衝撃が頭から離れない!
みたいな、そんな舞台じゃないんだけど、
でも、これも演劇の面白さを実感できる舞台。
騙される快感。

ハッピーエンドから、もう一回暗いほうにひっくり返るかな?
と疑りながら、最後の方を見ていたんだけど、
ひっくり返らず、明るいまま終わるのも嬉しい。

衣装は全体的に好みじゃなかったんだけど、
堤ファン楽しめるよ~!!
色んな堤真一の表情が見られる。

ちょい殺陣っぽい、アクションシーンまであるし、
恋に突っ走る部分もあるし、段田さんとのやり取りだと特にコミカルさが出るし、
狂気に陥る場面もあり、堤真一盛りだくさん。

この戯曲でここまで面白くなったのは、
やっぱり役者の力が大きい。
舞台の上で遊べる役者さんが揃ってるから。
でも、舞台に立つことへの意識が凄く高い役者さん達なので、
ちゃんと一つの段階を超えた上で、遊ぶことを楽しんでくれる。
プロ。
自己満足じゃない。

堤さんと段田さんなんてね、共演できるの楽しくて仕方ないんだよ、あれ、きっと。
二人で芝居するのが嬉しいんだよw
将門の時もそうだったし、
タンゴはそこまで軽いタッチの絡みはなかったけど、でも相性の良い二人。
同じく堤さんと秋山さんも相性が良い。
見た目的にも。

段田さんは頭パーな将軍みたいな役で、堤さんがそれに仕える頭の良い人。
段田さんは秋山さんのことが好きで、だけど秋山さんと堤さんが両思い。
段田さんが頭に刺した花を、秋山さんにあげようとする場面がある。
面白かったよ、ここ。
3人の舞台経験値と、自由さが思いっきり出た。

段田さんの頭に刺さった花。
これがマジで刺さってしまい、帽子やら髪の毛と絡まったのかな?
スッと取れる気配が全くない。
秋山さんは花を受け取ろうと待ち構えている。
堤さんは、その様子を遠目から眺めている。

しかし、花取れず。

段田さんニヤニヤして、
「これ、どうなってます?(笑)」
秋山さんに助けを求め、
秋山さんがお花を取ろうと、手を・・・

しかし、花取れず。

遠目に居たつっつんが「!!!(笑)」と駆けつけ、

堤「ちょっとお待ちくたさいw!?あー・・・(笑)」
秋山「複雑なことになって」
段田「(にやにや)」

つっつんが花を無事頭から取り、主人に渡す。

段田「随分手こずりましたが・・・(笑)」

とかなんとか言って花を渡して、芝居に戻っておりました。

いや~初日だっていうのに、このハプニング。
初日だからこそ、とも言えるか。
そして、この対応。えぇものを見たw

堤さんは視野も広い。
冒頭から、セットなのか、小道具の一部だったのか、
良くわからないんですが、銀色のコロっとした丸いモノが転がっていて、
すごく気になった。
誰も拾わず舞台の上にずーっとあるから、落としたものじゃなくて、
小道具なのかと思った。
拾えそうな人は居たのに。

拾ったのは、つっつんでした。
一つ場面が終わって、次の場面に変わる時、
その変わり目でさっとその銀のコロっとしたものを拾って、
そのまま一場面を続けてた。
手にずっとコロっとしたのを握ったまま。

最近、改めて堤さんが好きなんだなぁ、と映画賞受賞辺りで実感していたので、
そういう意味でも見ていてウキウキしたな。
どこかの通路側、前方の席は隣に座られる可能性もあります。
その後姿を見て、「あー格好良いー」と、とろ~んとできましたw

聖子さんの演技ももちろん、良い感じ。
この役の立場って、凄く複雑だよな。
ポーンって明るすぎる方向に突き抜けて、
それから心の奥の方の暗い部分もちゃんと見せてくれる。
突き抜け方は新感線、でもいっつもその裏に心を感じさせる演技をしているのが、
高田聖子って役者さんで、その裏の部分が良く見えるのがこういう公演に出たときとか、
月影とかをやる時なのかもしれないな。
裏づけがあってこその、あのぶっ飛び方なんだ。
聖子さんのそのギャップが好き。
ってことで、聖子さんの魅力も味わえます。

段田さんは、ストーリーテラー的役割と、道化の役割かな。
すっごく良いw、段田さんの頭軽い役。
梯子に登って、食べ物の名前呟くところとか、あの間とよわよわしさがたまらん!
「ビシそわーずすぷぅ・・・ふらんすぱん、ぱん、ふらんす・・・ニシンニシン・・・」
ってお腹減ってたらしく、震えながら食べ物の名前を呟いて、
秋山さんと聖子さんに笑われてた。

秋山さんは気高い。
この物語に出てくる人、みんな恋愛に突っ走っていて、
で、結ばれたり裏切ったりしまくっているんだけど、
その愛に走る感じを、秋山菜津子のテンションで見られるのは嬉しい。
しかも想いを向ける相手堤さんだし。振るなよな、堤。

浮気されても、それでもあなたを愛する気持ちを消し去ることができない。
そんな自分はどれだけ愚かか。
でも愛している。
あなたが死んで、敵国の王に自分の身を委ねるなんてできない。
だから自分が先に死ぬ。
浮気も何も全て許す。愛してるから。

めちゃくちゃだけど、嫉妬を突き抜けて、
ここまでいっちゃった時の秋山さんの格好良さったらない。
すっとそこに立つの。
強くて、儚くて、綺麗なんだ、そういう時の秋山さん。
強いのに脆いのが、秋山さんの魅力。
あと色気。
背中全開のときがあって、見惚れる。

演出も面白かったと思う。
暗い洞窟の中から始まるんだけど、
これから何が起きるんだろうって不気味さを一緒に味わえて、
サテン?布の使い方も、上手い。ワクワクさせる。
『キル』みたいに、上から洋服が吊るされるような場面もあって、
で、その意味が最後になってわかるんだけど、その吊るされた洋服も良い。

大きめの円形の回る舞台を中心に、上手側に小さめの円形舞台。
円には所々穴が開くようになっていて、役者さんがそこから出入りする。
その出たり入ったりっていうのも、神出鬼没で面白い。

終盤笑いが減ってちょっとダレるんだけど、
ロジーヌ役の田島さんのテンションがより一層吹っ切れれば、
面白くなりそう。
初日の時点で、かなり面白かったけど、もっともっとイケる人のような気がした。
いってしまえw
愛を貫け。

私の目当ては堤さんたちだったわけだけど、
役者さんみんな、レベル高い!
おじさんたち・・・って言ったらあれだけど、
おじさんたちが良い声揃いで、重厚感があって素敵。締まる。

ネタバレしてからの2回目が楽しみだなぁ。
アドリブも結構入れられそうな自由度もある舞台だったので、
回数見ても楽しめそう。
27回には及びませんが、3回を4回に増やしました。早速。

ちょうど客席を出るときに前にいた、
劇評家S氏と翻訳家Mさんも褒めてた。
「いや、面白かったねぇー」「ねぇ!」
みたいな、雰囲気だったよ。
会話を聞こうとしたんじゃないよ。聞こえてきたんだよ。

上演時間は休憩なしで2時間5分。
対面式の舞台だから、最後列から見ても、普通よりは近いはず。
どこから見ても見易そうだけど、堤ファンなら、上手がおすすめかなぁ?
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