スポンサーサイト

--年--月--日
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

小泉今日子×市川真人トークショー

2015年11月10日
海馬がんばろう、と声を掛けながら、「小泉今日子×市川真人トークショー」を思い出してみようかと思います。
こう頭の前の方の、ちょっと上の方に浮かぶコイズミ像を気合いだけで落とし込む。
マジ気合いで。

今考えても、なぜ横浜くんだりまで行かなければならなかったのか、その理由が少しもわからない。
神奈川近代文学館ってどこ。
いっそのこと鎌倉文学館じゃダメだったの?

…っていうか、都内じゃダメだったの?中央公論社さん?

と、なったのは、ひとつ、その立地のせい。
小高い丘の上にありました、神奈川近代文学館。
雨の中、階段を登り、木の実を食べないように気をつけつつ、辿り着いたのは、文学館がある港の見える丘公園。
晴れた日に来たら、さぞ気持ちの良い公園だろう。



しかし港見えねーし。
雨だし。

念のためツッコミつつ、文学館へ。
期間展示は柳田國男。

「やなきだ くにお」か。

と無駄につぶやいて、会場へ。


小泉さんが来るからもう少し、客席も浮き足立つかなと思ったら、意外とそうでもなく、
年齢層も30代より上、普段から読書してますオーラが漂う人々が多かったような印象。
そこに果敢に混ざる。
普段から演劇見てます的な感じで。

またおそらく会場選び同様、中央公論社さんが謎の配席をぶちかましておりまして、
本人とも面識あるんじゃないかな?ぐらいの関係者を最前ど真ん中に座らせるというアグレッシブさを見せていた。
担当されていた鵜飼さんはわかる。
まぁでもあとは記者の方とかかな?とりあえず、最前列はやりづらそうだった。

始まるまで、落ち着いた客層なので、それほど騒がしくもなく、こういうイベントではもう長年カメラマンしてます的な、
あえて業界感出し出しなカメラマンさんが「聖子がなーあの時は〜」と他のカメラマンに語るのを、
周りのお客さんが、ほぼみんな静かにして聞いている、というような、ワクワクドキドキの開演前!


「じゃあ……あっ、ただいまから、小泉今日子書評集発売記念イベント〜……」

みたいな、開演の挨拶に「あっ」てマイクに入っちゃうような、ゆるっと感の元、小泉さんと市川さんが紹介され、登場。
(でも、しょひょうしゅう、ってちゃんと言えてたの偉いなって思った)













やだ、まさかの黒ワンピ。











黒ワンピな小泉今日子を見た瞬間、喉まで出掛かった言葉をグッと飲み込んだけれど、口から出ちゃったファンの方も数名。



「かわいい」




ですよね。わたしもそう思う。


「顔ちっちゃい」


ですよね。わたしもそう思う。







だけど、それが、いつもの小泉今日子さん。





自分でヘアメイク、なときは、手軽だけれど、TPOを選ばず、でもオシャレにも見える引っ詰めたポニーテールがデフォなんだろうか。
ぴしっとまとめられた髪が小顔を、それ以上に潔さを強調する。

首は隠して、腕隠さず(潔い)。
無駄のないラインの黒のワンピースに、ゴールドのバングル。(たぶんウエケンさんライブの時と同じ)
動くとキラッと光るゴールド系の品の良いピアス。



いい。






あ、靴も見たい。




やっぱ自分も女だし、あの方憧れの女だし、ファッションとしても全身像を把握しないと、そのあとのトーク入ってこない。
なので後ろの方、ごめんなさい。
ちょっと動いて、靴も確認させていただきました。

また10㎝はある黒のオープントゥ履いてて、身長かさ増し。






いい。




黒似合うし、アクセサリーのチョイスとか、ワンピースのラインとか、好みすぎてたまらない。
これから、この姿の小泉今日子が1時間超、書評集にまつわるいろいろな話をしてくれるのかと思ったら、静かにトキメいた。




野田秀樹の講義とかトークショーとかに行っても、たいていそうなのだけれど、こういう場に行くと人間観察みたいになってしまう。
本人が話している内容だけでなく、その話す姿とか、身振り手振り、目線、表情…自分が読み取れるだけの情報を読み取り、感じ取り、この人どんな人なんだろう?を自分なりに深めるのに全身全霊をかける。
芝居見てる時と大差ない。闘いです。
『ボクらの時代』で貴一さんが言ってたように実像でないところを見ようと、その努力だけはする。



すごくすごく面白かった。
興味深い、という、面白さ。
やっぱりそうだよね、がまた埋まっていくような脳みその快感。
役が入ってないから、よりストレートかも。




まず市川さんから目を離さないです。
市川さんの目を見て、その質問の意図を逃さず汲み取ろうとする。真っ直ぐ。

どうだろう…?
と考えてるときは、ちょっと瞳が上を向く。

すごく笑うほどでもない、でも会話の中のちょっとした笑いポイントでは、必ずと言っていいほど「ふふふ」って可愛い声出す。
この「ふふふ」は間を埋めるクッションみたい。

マイクを両手持ちして喋るのが未だに板につくのに、無造作に肩に手をやり、下着なんとなく直してるっぽいのやめて(笑)
終盤になってくると集中切れてきたのか、痒いのか、耳の裏から首筋触りながら喋り出すのもやめて欲しい(笑)


表情も印象に残る。
特に笑顔。
あれは大袈裟に言ってみれば「作り笑い」を極めた、芸能生活30うん年が織り成す伝統芸ではないかと。
他者との摩擦が一番少なくてすむ笑顔があれじゃないかなぁ?考え過ぎ??
作り笑いを超えて、身体に染み込んでるっぽい感じがグッとくる。
作らずに自然にあの顔で笑える、無意識で出てくる芸。
「ふふふ」と同じ感じで、同じ顔して笑います、小泉今日子。


でもそれが見ていてイヤじゃない。




話す言葉からは聡明さが。
心底上手いなぁ…とその場では笑いながらも、後々感心しまくってしまったのは、上下関係の話になったとき。

市川さんは「小泉さんは、キチッとしている感じがするけれど、天狗になったりしなかったのか?チヤホヤされましたよね??」と問いかける。

「うーーーーん、自分より年上の人が、私が持ってる荷物を、持ちますよ!とか言われたこともありましたが、いや、いいです(汗)って普通になりますよねぇ。年上ですし。」

「あぁ、そういう感覚をお持ちなんですよね」

「体育会系とは違うところで、上下関係を学んだというか…」

…はっ!とする市川さんと客席。

この発言対する反応をパシッ!と受け止めて、ものすごい良い球投げまくってきたんです、小泉さん。

「あの時代がいまの私を作った」
「…厚木というのは良い街で」
「あ、先輩!お疲れ様ですっ!!ジュース買ってきましょうか?!」
(いきなり立ち上がり、市川さんを気遣う)

「ヤンキー」という言葉を一言も発さずに「ヤンキー」ネタをバンバン投げてくれた。
思い通りにウケる客席の反応、楽しむみたいに。
マジな部分もいっぱいあるのかもしれないけど、ここ反応見て、話盛ったんだろうな、って思うんですが、真相はわかりません(笑)


市川さんも同じく聡明な方で、客席の反応を流れに組み込みながら、小泉さんの言葉を本で生きてる人として聞き出してくれた。
すごくすごく読んでくださって、自分で感じた気持ちを問いにして、小泉さんに投げ掛けてくれた。
また小泉さんに四十九日のレシピ書評を読んでくださいとお願いしてくださったのは、素晴らしくありがたく、

「老眼で……」

とつぶやきながら、本と目の距離を調節する、小泉今日子(49)までオマケで見ることができた。
今度は老眼鏡かけて本読んでる小泉今日子も良いんじゃないかと思う。

市川さんにもどうもありがとうなのです。
相乗効果でより刺激的なトークショーだった!


と、とりあえず疲れてきたので、一旦挙げますね。
加筆修正はしたりしなかったりするかもしれないですが、とりあえず、あたしにノートパソコンください。
iPhoneで文章書くのは辛いです。
というのが、「小泉今日子×市川真人トークショー」の現時点の最新感想。
スポンサーサイト

希望のホシ

2015年10月13日
最初に、これから始まる芝居のダイジェスト(予告)がつくんですが、冒頭5分ですかね?見た瞬間に『あ、私はダメなやつだなぁ』と、なりました。
その理由として第一に、

「言葉の感じ」

と、でも言ったらいいのか。
私は引き算された、足りてないからこそ、想像で伝わる芝居の言葉、会話に魅力を感じるのですが、すぐ、「あ、この芝居逆だな」って。
例えば初めの方の、所轄と捜査一課が組んで事件を捜査する〜云々という、緒月さんのマジで説明でしかない説明台詞とか、そういうのが本当に苦手。

で?

ってなる。

自分と好みの合う脚本家さんだったら、本当にどうしようもない時しか説明でしかない説明台詞って書かない。
あと物凄い言葉乱射系の作家さんでも、もちろん好きな方いるけれど、溢れ出る感覚の乱射、だと思うんだ。
説明台詞が次から次へとテンポよく出てくるんじゃなくて、身体や頭から出てきた言葉が結果的に戯曲になってしまったのが好き。

稽古場映像を見たとき、この演出家さん、どっちに転ぶんだ?と考えた。

厳しそうだけど、その裏に熱さと愛情のある方だろう。
こういう芝居にしたいというビジョンも明確そうだ。
だとしたら、もしかしたら、キチンとした刑事モノに仕上がっているのかもしれない。
私が知らなかった、新しい面白い作・演出家さんとの出会いにもなる。

んんんーーー、とね、見終わって今思うのは、愛はあるけど、これは、

「演出という名の強制」

じゃないかなぁ〜…って。

そう思うのは、特に主要4人以外の芝居。
養成所に通ってます!的な若い子もいるんだろう。個々の演技力もきっと発展途上。
でも私は『ええぇぇ!?!?』とか、そんな同じリアクションを一斉に何人もがする、そのノリについて行く気がゼロ。
人と人ってあんな風に喋ったり、動いたりしない、リアルには。
芝居じゃん、と言われたらそれまでな、ただ好みのタイプの問題。
っていうか、でもね、緒月遠麻を従業員の台詞もないぐらいの役に入れてみたら、わかるよ。
キャラがもっと立つから。
なんか愛おしい人が生まれるから。
今回群衆じゃなくて、メインキャストだから、それできなくて残念だけど、緒月さんが演じれば、台詞なんかなくたって、一人の人になるんだ。
それを脚本と演出の力でまず成し遂げてほしい。
役者は思い通りに動かせるロボットではない。人だよ。

話の山場も娘の晴れ姿と父親(犯罪者)ではなく、刑事の信念に置くべきだと、思う。
あの刑事4人がもっと絡み合うエピソードの中で泣きを入れるのが筋だ。
犯人にたいした思い入れもないのに、同情だけを下敷きにした不自然なホテル従業員たちの共謀作戦、取って付けたようなお涙頂戴の感動っぽい再会…その様子をただ見てる主要キャスト4人…の図はやっちまったなぁ〜〜としか思えず、ここで泣かせる!と意気込んできた、その感覚の違いに、さぁーーー…っと血の気が引く思い。
散々石原プロの初舞台作品って煽ったのに、ヒーロー、ヒロインであるべき人たちがクライマックスで傍観者。というか、むしろクライマックスに至るまでを散々邪魔してるという怖い話。
ブラックコメディかよ。笑えねぇよ。

あーこまざわこうえん…
東京きゃらばん…松たか子…宮沢りえ…
のだひできのワークショップ見に行けばよかった……

ラストの希望する!!

連呼も苦手だ。
演劇ってこういうものでしょ、感が恥ずかしい。
私の好きな演劇はこういうものではない。

ああ、こまざわこうえん…
東京きゃらばん…おまつ…りえさん…
野田さん…

石原軍団の3人と緒月さんとゲーリーの5人辺りは、プロの役者だなと。
だったら、この5人辺りだけで芝居作れなかったんだろうか。

あと、そうだ音楽があまりにスーパーで掛かってる音楽っぽくて、ラスト、ビックリして、役者じゃなくてスピーカーを見ました。
「え、このタイミングでイオン!?マックスバリュー!?」
みたいな曲かかりますよね。やめよう。
だったら裕次郎さんが出ていた刑事ドラマやら、なんやらの、有名な曲をガンガンかけちゃうとか、なんかやりようあるはずだ。
格好良い音楽は、今やネット上にもTSUTAYAにも溢れてる。

ということで、もう一度言う、全体的にも、なんかやりようあるはずだ。

ブログずっと読んでますが、緒月さんが楽しい、笑えると言うものは、やはり私の趣味ではないんだなぁー、と改めて実感しました。
予想ハズレればいいなと思ってたけど、予想通り。
つくづく緒月さんとは趣味が合わない。
もう笑ってやってください。

いつか私も心から素敵だと思える作品に出演くれることを、希望します。

風花

2015年08月05日
すごいなぁ。
これ、相米慎二さんがすごいんだろうなぁ。

小泉今日子を撮った映画でした。

最後から二番目の恋を見て小泉今日子好きになって、
好きだなと思ったからジッとよく見るようになって、
よく見たらアレ?この人って?思うところがあって、
このアレ?って感じたところが私の小泉さんに対する好きを深くした。

このアレ?が映画の中にあった。
だから好きになった。
理由が全部この中に。

小泉さんは私にとっても自分を捨てて、世を捨てて、雪山の静寂に惹かれて行ってしまう人でした。
音もなく、色もない世界に身も心も奪われてしまいそうな人。
だけど、なんか人って暖かいから生きてくか!って、こっちの道を選んだ人。

映画という表現で、
「私が見た小泉今日子はこれです」
って監督が言ってくれたみたい。

私もそう思う。

と感じられたことは、なんだかこそばゆく嬉しくもあり、でもあのコイズミが今の小泉さんの中にもいると思うと、哀しいし寂しい。


自分では死なないと決めたなら、生ききってください。
と、いちファン、願う。

電車の中で暇だったから更新する

2015年07月28日
阿弖流為見ましたーーーー!?!!!

もう興奮しちゃって、誰に呼び掛けるでもなく、呼び掛けます。
演劇の新しい1ページに触れられたな、って。
ちょうど10年前から、ほんのりとずっと好きだった勘九郎さんは、やはり10年前に好きだと思ったときと同じように好きだと思えて涙が出た。
正直、ドキドキするとかっていうトキメキのない好きなのですが(笑)、じわじわと胸を掴まれるように好きが溢れる。

なんて素敵な田村麻呂だっんたろうか。

10月にも大阪で会えるのか…
ちょっと頭の中を、そんな思いが過る。10月。

こんな辺鄙なブログなくせに、緒月さんの記事にばっかり拍手されて、なんだかな。だから、大阪で阿弖流為見られる緒月ファンは阿弖流為見に行ってください。
見ろ。


あと、あれだ読売演劇大賞だ。
私はおそらく日本一『白夜の誓い』と『草枕』を見た人間だと思うんですよね、かなしいかな。
その点だけで言って、作品賞に『アル・カポネ』が入って『草枕』が入っていないのが悔しくてたまりません。
たとえ読売演劇大賞であろうと←

だって草枕、女優賞に小泉今日子、演出家賞に寺十吾、スタッフ賞に小川幾雄、松井るみがノミネートされてるんですよ?
それだけ作品全体のクオリティが高かったんですよ。
品もよくってさ。
良いシスだったのっ!
アル・カポネの雪組子の熱演はもちろん評価しております。
雪組愛ありますよ。当たり前さ。
でもさぁ、じゃあ、北村想じゃん…っていうか、読売の趣味的にも北村想はありな方じゃないんですかねぇ。

だったら、だいもんの女優賞とかさぁ。

「宝塚の限界を広げようとした」って、私の限界、先に来てるよ\(‘jjj’)/

モヤモヤしてます。
半年ほど退団してから時は経っていますが、根は深いなと思うばかりです。


ふふ、でも小泉さんのノミネートはすごく嬉しいな。
草枕の演出、照明、美術も評価されてるのもすごく嬉しいな。
普通のところをものすごく丁寧に見せてくれた演出であり、照明であり、美術であったと思う。
最終まで小泉今日子が残りますように。
演劇面でも賞が取れたら、それはそれで素敵だ。


あ、最優秀女優賞はもうお花様でいいんじゃないかと(笑)



万が一、これ読んじゃったら、阿弖流為、松竹座で見てくださいね。
ん、では。

7/5 草枕 千秋楽

2015年07月24日
草枕を実はまだ昇華させていなかったのです。
書くのです。

千秋楽。
すごく、暖かくて、官能的かつ可愛い場面があったので、その場面のことを。
官能的なのに可愛いかったんですよ。
これまで感じたことのない肌触りの空気感で、それを段田安則と小泉今日子の演技で味わえたことが幸せだった。

あ、惜しんでる。

と、二人のお芝居を見ていてふと思った。

今日でこのやり取りが終わってしまうのが寂しい。
でもいつも凄く素敵だった。楽しかった。魅力的だった。
だから、あなたのことが好きだ。

そう台詞の裏で、お互いに言い合っているように見えて、聴こえた。

小説を読む画工に無邪気に駆け寄り、漱石の真似をし始める那美。
英語の小説を日本語に訳し、読み聞かせる画工。
「この一夜をと、女がいう。一夜と男が訊く。一夜とはつれないこと、幾夜を重ねてこそという。」
そう訳す画工の顔のすぐ隣には、ちょこんと那美の顔がある。
時折視線だけが交わる。
相手の奥底の感情まで受け入れたような微笑。
そのときの通じ合った感覚といったら…言葉だけで、あそぶ二人。

千秋楽の最後の魔法が、ものすごく良い方向で働いたのを一緒に体感できた気がした。
ふわっと空気が変わって、「さみしいね」「うん、私もさみしいよ」って言いながら段田さんと小泉さんから駆け引きを楽しむ、大人の色気が香る。
濃くなく軽く、ふわっと。

また北村想の言葉だったから香ってきた色気だったのだろうとも。
どことなく軽やかで、茶目っ気があるというか、北村さんの草枕はそういう戯曲でもあると感じたから。

本当に良い場面を見させていただきました。
段田さんが幸せそうでした(笑)

普通に見てもザワッとくる、何百回と芝居を見ても、そこまで感じることのないザワッと感を、いま、一番好きな、興味を持ちまくっている女優さんの演技で味わえた、この喜び。
演劇的には、こういう瞬間が「美」を掴んだ、という風に言えるかもしれないな。



『草枕』の至福のひととき、でした。

7/20 朗読劇 約束

2015年07月21日
上から目線な感じですが、あえて言ってみますと…

ようこそ。
いらっしゃいませ。

という気持ちかもしれません。
男役、宝塚、という世界から出て、緒月さんがこちら側に来てくれた。

来ると思ってなかったし、広いこちら側の世界の中で、私が好んでいる場所と緒月さんがいる場所は結構…もうかなり離れていると感じているので、今後どうなるかが余計に未知。
本当に個人的には不安だったり、物足りなかったり、私の好きな世界をもっと知ってほしい、などとという生意気な思いもあるにはあるのですが、宝塚以外で女性を演じた緒月遠麻を今、ブログを書くにあたって思い返したら、

待ってた。

という言葉も私の中に浮かんできました。

本当にどーでもよかったんだなぁ、男役とか。
って、これ語弊ありすぎ?
いや、でも、どーでもよかったんです。私にとっては。

緒月さんの男役が好きだったし、心底格好良いと思っていたし、黒燕尾オールバックにシケありとか見た日は勝った…!ってなってたし、男役・緒月遠麻は唯一無二。

でも、どうでもいい。
そこ第一で応援し始めたわけじゃない。

演技が好きだった。
ただただ役者として惹かれた。

だから、スカートで、女性の声で芝居をして、男とホテルのスイートルームに2人きりで、抱き締められて、ちょっと道ならぬ恋的な雰囲気を醸し出されても、驚きもせず、これまでと何も変わらずに、緒月遠麻の演技を見ていられたなと思います。

違和感なくて、特別書くこともないぐらいですよ。
男だろうが女だろうが、何回やっても舞台に出るまで極度に緊張するんだろうし、出たら出たでやることやるし、服装だって元々女らしさ失わないラインの男役らしさだったし、ねぇ。

ただ緒月さんは、歴代のたくさんのトップさん達にも引けを取らないぐらい、きちんと男役というものを極めて宝塚を退団した方だと思う。
そのオトコを極めた人たちが女優として初めて舞台に立つとき、ほぼみんな「あれ?女性ってどうやって演じるの?」と迷宮入りして、数年経っても、その迷宮の出口を見つけられない人も少なくない。
緒月さんは、また動きがついたらどうなるかわからないけれど、心の面では迷宮の概念そのものがないんだろう。
男も女も人は人。
私は私。
あっぱれですよ(笑)

カーテンコールの挨拶を見聞きしていても、あのキャラクターは共演者をはじめ、きっとスタッフさんにも好かれるに違いないと思えた。
高木さんともなんか仲良し。
尊敬の念があるから、立てるところを立て、引くところは引く。
よく人を見て、その人の良いところをサッと見抜く力があるからだと思う。
またスタッフさんたちの中に、切羽詰まって栄養が不足した顔をした人がいたら食べ物をサラッと自然に恵むに違いない。(ex.上田久美子先生)
それもきっと宝塚時代と変わらずに、人柄が次の出逢いを呼び寄せるような、そういう道を歩いていくんだろうな。

細かいツッコミ所はあれど、お話も面白かったです。
台風の避けるために入ったホテル。
話の流れでひとつのスイートルームに泊まることになった二人…お互い婚約者、妻、子供がいる身。
そうとわかっていながら惹かれ合う。
言葉にしなくても同じ気持ちでいるのがわかる。
「じゃあ、5年後に同じ部屋で」
約束を交わす二人。

爽やかな、ドロっとしない、不倫だね!
5年毎に会う約束を交わし、20年越しで結ばれる、という。
都合よく離婚し過ぎで、都合よく交通事故過ぎだったりするけれど、夢はある。またはトキメキ。

緒月さんは30歳の誕生日を機に、結婚をするスチュワーデスという役所。50歳まで演じるよ。
声、やっぱり凄くいいと思います。
なんだか海外ドラマの吹き替えとかすぐ出来そうな、女としての完成度の高さもあったと思う。
声優いけないかな?
恋をして、ときめいて、でも、その気持ちをそこそこ幸せな日常と照らし合わせて抑える緒月遠麻、ってたのしい。

基本、出会いから5年ごとの出来事を、二人がそれぞれ「誰か」に語る形で物語は進んで、その合間に再現として二人の会話が入る。
5年に一度の逢瀬。
抱き合うだけでキスもしない。
それでも縮まっていく二人の距離…を表現する元スチュワーデスの緒月遠麻、ってたのしい。

これまでは男ばかりだった緒月さん表現の中に、新しく女性を演じることが加わって、表現の幅がぐんと広がっていくだろうことが、もう単純に嬉しくて、楽しい。
こっち側にきたことで、私が本当に見たかった緒月さんに出会える確率が上がったのだと思う。
それがどんな役かは私自身もまだよくわからないのだけれど、男役後期より、いまの方がワクワクできるかもしれない。

だからやっぱり、緒月さん。
ようこそ、いらっしゃいませ!
待ってたよ!!

あと、来てくれて、ありがとう。
 | HOME | Next »

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。